5日、菰野町の湯の山温泉街で秋の名物となっている
僧兵まつりが開かれました。
菰野町湯の山にある冠峰山三嶽寺は、
戦国時代、織田信長の進攻によって焼き討ちに遭いました。
火の海の中で戦い続けた僧兵の勇姿を
今に伝えようと始まったのが僧兵まつりです。
初めに採火式が行われ、
三嶽寺から採取した火が会場に移された後、
住職がまつりの成功と安全を祈願しました。
そして、日が暮れると、
僧兵まつり一番の見せ場である
火炎みこしが始まりました。
出発地点には僧兵姿の担ぎ手が集まり、
火のついた松明をみこしに取り付けていきました。
およそ数十本の松明を取り付けると、
ゴール地点である御在所ロープウェイの駐車場に向け
出発しました。
およそ600kgにもなる巨大なみこしを担いで、
火にさらされながら懸命に進むその姿は
焼き討ちにあいながらも必死に抵抗した
当時の僧兵の姿を彷彿とさせます。
担ぎ手たちは、30分かけておよそ1kmのコースを練り歩きました。
主催の僧兵まつり実行委員会は、
「伝統を絶やさないためにも活動に賛同して、
参加したいという人が増えると嬉しい」ということです。